戦争・テロ・天皇・民主主義……戦後秩序が崩れつつある今、歴史からどのような教訓をくみとるべきか。右傾化は何を意味するのか。そして閉塞感を打開する策はあるのか。この国が陥っている過ちの元凶を、政治思想の大家と気鋭の政治学者が読み解く。
#現在 の新書一覧
このテーマに関連するタグ
あなたの知っている歌舞伎町は、この街の表層でしかない。 きらびやかなネオン、楽しげな外国人観光客、酔って笑うサラリーマン。 その横で立ちんぼがたたずみ、トー横キッズがたむろし、ヤクザが潜む。 私たちが知るべきは、彼らの背後にある街の深層だ。 なぜ、少女たちは路上に立つのか。 なぜ、若者たちは集まってくるのか。 ヤクザはどこに潜み、半グレとはどう関係するのか。 そして、この街の混沌(カオス)は、一体何なのか。 本書は、徹底した現場取材で歌舞伎町の深層に迫る、新しい形の“教養書”である。 【本書が明かす街の深層】 ■ 路上に立つ少女、トー横に集う若者を生み出す社会の歪み ■「消えたヤクザ」と、凶暴化した半グレの正体 ■ ホストに溺れる女性たちとうごめく欲望の背景 ■ 現役ヤクザが語るキャッチとぼったくりの今 ■【独占・獄中手記】元関東連合・石元太一が明かす「人をヤクザの色に染める」街 ■【独占インタビュー】伝説の右翼・阿形充規が語る、裏社会の掟と「失われた秩序」 ■ 土地は誰のものか? 在日資本とバブル経済、知られざる街の成り立ち これは単なるゴシップ・暴露本ではない。 この街の深淵を覗くと、今の日本が見えてくる。 さあ、ディープな歌舞伎町へ
ウクライナ・中東から各地の紛争までーー 現在の戦争の背景がわかる! 世界を揺るがしている中東の戦争は、国家対国家という単純な構造のみならず、国家と非国家主体が絡み合い複数の戦線が同時並行的に動く、多層化した紛争となっている。『世界政治』第2巻では、こうした国家の多様なあり方が現在の戦争・紛争において深く関わっていることを分析しつつ、世界各国の個別の事情を解説。底流にあるテクノロジー問題や資源問題なども総合的に考察し、政治的暴力が生み出されるメカニズムを探る。現在の戦争の背景を根底から理解するための必読書。 === 【目次】 序章 国家による暴力をどうみるか(岩崎正洋) 第1章 中東の紛争メカニズムーー戦争・内戦・非国家主体(末近浩太) 1 中東の紛争の特徴を捉える 2 中東の紛争はなぜ起こるのかーー紛争研究の知見から 3 中東の紛争はなぜ終わらないのかーー二〇二三年ガザ紛争から考える 第2章 ウクライナにおける戦争と国家再建ーー強制力と資本(松嵜英也) 1 戦争と国家建設 2 一党優位体制の成立と強制力 3 ウクライナ軍と強制力 4 戦時下の資金調達 5 戦争とグローバルな国家建設 第3章 デジタルで変わる戦争と暴力(大澤傑) 1 不可分な関係 2 デジタル技術による政治の変化 3 デジタル技術と戦争 4 デジタル技術は戦争と暴力の何を変えたか 第4章 イラク戦争と国家建設の蹉跌(山尾大) 1 「破綻国家」問題と外部介入のジレンマ 2 国家機構の解体とリベラルで民主的な国家建設の試み 3 換骨奪胎された民主主義 4 機能しない国家機構 5 構造的要因と教訓 第5章 イスラエル・パレスチナ紛争(錦田愛子) 1 世界政治の中でのイスラエル・パレスチナ紛争 2 パレスチナ国家承認をめぐる展開 3 闘争と社会福祉を担う非国家主体 4 行き詰まる中東の民主主義 第6章 資源開発と社会紛争(岡田勇) 1 天然資源のグローバル・コモディティ・チェーンと社会紛争 2 資源開発はいかに紛争と結びついてきたか 3 資源開発の社会的受容性 4 資源紛争の強度を下げる 第7章 シリアは未知の領域を進む(高岡豊) 1 未曽有の実験のただなかにある外交・治安・安全保障政策 2 先の見えない内政状況 3 シリアの事例が問うこと 第8章 ボスニア・ヘルツェゴヴィナにおける平和の設計(田中聡) 1 分断社会の比較政治学 2 権力分有による紛争解決の試みーー比較政治学の理論から実践へ 3 ボスニア・ヘルツェゴヴィナ紛争とデイトン合意ーー平和はどう設計されたか 4 デイトン合意後のボスニア社会ーー紛争は設計通りに解決されたのか 第9章 アフリカ・サヘル地域の複雑化した紛争ーーマリ共和国を中心に(佐藤章) 1 実効支配からみる紛争 2 マリ北部紛争の展開 3 実効支配回復への苦難 4 継続する紛争 第10章 インドネシアにおける分離独立紛争(増原綾子) 1 インドネシアにおける国家の暴力 2 東ティモールの併合と分離独立 3 アチェにおける分離独立紛争と和平 4 パプアにおける出口の見えない紛争 5 東ティモール・アチェ・パプアにおける紛争解決の比較 6 不処罰の「文化」と終わらない暴力 コラム1 南コーカサスの治安機関と政治的暴力(立花優) コラム2 革命・クーデタと民族問題(宮脇昇) コラム3 日食と暴力(菊田恭輔) コラム4 ラテンアメリカの麻薬と組織犯罪(馬場香織) コラム5 カンボジア人民党の生存戦略と政治的暴力(山田裕史) コラム6 忘れられるミャンマー内戦(中西嘉宏)
著者による『映画を早送りで観る人たち』の待望の続編! 〈倍速視聴〉から見えたコンテンツ消費における〈コスパ〉〈タイパ〉という欲望は、 読書においてはどのように作用しているのか。 本作では、「本を読めない人たち」への徹底取材をはじめ、 テキスト受容を取り巻く読者と出版社/ウェブメディアの現状をリポートする。 一体「本を読めなくなった人」は何を考えているのか。 2010年代以降、本が読まれないことが当たり前になるなか、 ほとんどフォーカスされてこなかった。 生の声を取材することで、現代社会のメディア状況への考察を深めていく。 【目次】 プロローグ 第1章 ニュースを無料で読む人たち ーー無料ウェブメディアの行き詰まり 第2章 本を読まない人たち ーー〈わかりみ〉と〈おもしろみ〉 第3章 本と出合えない人たち ーー無料抜粋記事と電子書籍の限界 第4章 本屋に行かない人たち ーー聖域としての書店 終 章 紙の本に集う人たち ーー読者と消費者
失踪の赤裸々な事情を経験者たちが大いに語る! 失踪ーそれは現在の人間関係や社会的立場を捨て、新たな環境で別の人間として生き直すことである。一見するとわれわれの日常から縁遠いように思われる失踪だが、現在日本の行方不明者は年間9万人、およそ1000人に1人にのぼる。本書はそんな近くて遠い存在である行方不明者や残された人々に取材し、失踪の理由から実行の手順、現在の生活までの一部始終を記した本である。失踪者はいかに生き、何を考えているのか? 人生がつらい、逃げたいと思ったことが一度でもある人に捧げる、失踪のリアルを通じて生きづらさと向き合う術を考え直す新しい人生論にして幸福論。 *本書目次より抜粋 まえがき 第1章 30年間実家に帰らず父と死別したAV男優 第2章 父の失踪 18歳から風俗で働く娘を誰よりも愛していた 第3章 突然、妻がいなくなったーー認知症行方不明の課題 第4章 薬物でスリップと失踪を繰り返す 第5章 持ち前の正義感で人を傷つける事件を起こす 第6章 オカマバー、闇金、ホストを経験し、フランスでスリ集団として暮らす おわりに
電子版は本文中の写真を多数カラー写真に差し替えて掲載 公共交通の最後の砦・バス。しかし現在、あちこちで減便や路線の廃止、さらには会社の清算が相次いでいる。なぜこのようなことになってしまったのか。本書は日本におけるバスの誕生に始まり、戦後のモータリゼーションとその対抗策として生まれた様々なサービスを解説する。さらに既存バス会社の保護から規制緩和へという流れと、新たに生まれた独創的なバス会社も紹介。日本のバス事業の課題と将来を展望する。 □■□目次□■□ はじめに 第1章 現在のバス業界の問題 1 危機に立つバス事業の現状 2 コロナと2024年問題で運転士不足に 3 全国的にバスが減便 コラム バスの運転免許 第2章 高度経済成長期までのバス事業史 1 バスの誕生 2 戦後のバス事業規制 3 道路運送法の制定 コラム 戦後復興とトロリーバスの普及 コラム バス事業の種類 法律・制度 コラム ボンネットバスからリアエンジンバスへ 第3章 モータリゼーションの進行ーー昭和40年代 1 モータリゼーションとは 2 公共交通側の問題 3 バス事業の動向 コラム バス事業の種類 実際 コラム バスの乗り方 第4章 オイルショック後のバス事業ーー昭和50年代 1 昭和50年代の取り組みーーバス事業の転換点 2 大都市近郊地域の路線バス 第5章 都市バス路線の1980年と現在の比較 1 市内線未分化ーー第1段階・横手市/今治市 2 市内線の拡充ーー第2段階・唐津市 3 市内線の面的な拡大ーー第3段階・岐阜市 4 大都市におけるネットワークーー第4段階・岡山市 第6章 昭和60年代〜平成初期ーー規制緩和以前 1 都市バス整備の新制度 2 公営バスの民営化 3 コミュニティバス 4 今日的な政策課題ーーバリアフリー政策 5 環境政策の進展 第7章 新自由主義的交通政策と規制緩和 1 規制緩和の考え方 2 規制制度の変化 3 規制緩和による高速バスの新規参入 4 ツアーバス形態による参入 5 都市路線への新規参入 6 住民主体の路線バス 7 都市内バスの再編とBRT コラム バスの大きさ 第8章 経営破綻と再建 1 産業再生機構による再建 2 企業再生支援機構による再建 3 企業再生支援機構・地域経済活性化支援機構による再建 第9章 これからのバス 1 競争から協調へ 2 MaaSを構成する新技術 3 自動運転バスの開発 4 さまざまな自動運転バス 終章 路線バスは社会的ベーシックサービスである
「24時間戦えますか」から 「おじさんの詰め合わせ」まで スーツ/腹筋/大股/白人の上司/高層ビル/ヒゲ脱毛/能力主義/とりあえずビール/違いがわかる男/命令する本田圭佑/ホモソーシャル/生涯現役…… CM・ポスターに刷り込まれた“理想の男性”の虚像を暴く! 缶コーヒー広告のスーツ姿と背景の高層ビル、 「出世」や「モテ」と結びつけられるヒゲ脱毛、 いつも命令口調の本田圭佑…… その〈男らしさ〉のイメージはどこからきて、 私たちの価値観に影響を及ぼしているのか。 栄養ドリンク、ビール、スーツ、メンズ美容、選挙ポスターーー 街中にあふれる広告から、これまで「なかったこと」にされてきた 男性表象の問題点を鮮やかに炙り出す。
スマホの過去、現在、そして未来を繫ぐ41の視点 スマートフォンの登場は人類史上前例のない新たなライフスタイルへの革新をもたらし、社会そのものを根底から変えてしまった。この巨大産業の軌跡を丹念に追い続けてきた気鋭のITジャーナリストが、2007年のiPhone登場から2025年までの18年間を独自の視点で考察し、巨大であるがゆえに摑みきれない「スマホという産業」と「スマホが世界にもたらしたもの」、そして「スマホの次に来るものは何か」について、41のテーマから分析する。AIを初めとする劇的な技術革新が進むなか、果たして「ポスト・スマホ」は存在するのか。本書を以て断言するーースマホの未来から、人類の未来がわかる。 *以下、本書目次より抜粋 はじめに 1 スマホの「基本」を理解する 歴史と仕組みの成り立ち 2 スマホの「多面性」とは 技術革新とライフスタイルの融合 3 スマホ時代の「光と影」 駆逐と共存、そして未来 おわりに
新進気鋭のウェブメディア編集長が語る、ウェブの現在地と未来予測 一見華やかで先進的なウェブメディアの世界だが、その実態は広告費や閲覧数を稼ぐための泥臭い努力にあふれている。読者のみなさんも、記事本体を埋め尽くす勢いの過剰広告や閲覧数稼ぎのページ分けを見たことがあるはずだ。しかし、こういったメディアの細工は読者にストレスを与え、読みにくくするばかりである。本書では、広告費と閲覧数に頼らないメディアを目指し、2年で異例の黒字化を遂げた『みんかぶマガジン』編集長が、現在のウェブメディアが抱える問題点とその打開策、さらには経済的独立とジャーナリズムを両立させるためのウェブメディアの未来戦略を現場の視点から分析していく。 *本書目次 はじめに 第1章 ウェブメディアの現在地 最近、ネットで「変な広告」増えていませんか? 2021年がピークだった無料ニュースウェブメディア 画像箱のマジックに沸いた「素晴らしき」日々 画像箱やページネーションの是非 無料メディアの限界、有料メディアの伸び悩み 本当の問題は「無料か有料か」ではない 第2章 レガシーメディアのウェブ戦略の間違い 「紙優位」の意識が抜けない出版社系ウェブ編集部 社内の行き場を失った社員の「収容所」と化したウェブメディアも 売れなくても紙至上主義を変えられない出版社 ウェブに理想を求めた意識高い系記者・編集者の末路 コタツ記事は悪なのか? 第3章 私が『みんかぶマガジン』でやったこと 打率0割から初安打まで タワマン文学作家との出会いで見えたもう1つの可能性 全て違う! 新聞記事の書き方、無料記事の書き方、有料記事の書き方 連載と特集ーー有料会員を増やし、やめる人を減らすテクニック 第4章 ウェブメディア編集者って何者だ? 通信社、雑誌社、ウェブメディア 媒体の違いで読者も変わる 有料ウェブメディアの本質は雑誌編集にあった 新聞記者は潰しがきかないのか? ウェブメディア人は紙媒体を経験するべきなのか 紙を経験しないウェブメディア人はダメなのか 第5章 ウェブメディアの未来 転換期を迎えるウェブメディアの世界 サブスクと相性のいいプラットフォームは何か? 『スマートニュース+』の可能性 ジャーナリズムはどう守る おわりに
ヴァイオリンがヴァイオリニストを選ぶーー。ピアノはその美しいキーを叩くだけできれいな音が出る。しかし、ヴァイオリンはそうはいかない。その、草木も生えていない石ころだらけの場所からスタートして、美しい音を出し、音程をキープし、豊かな音楽を創り出すまでどれだけの時間がかかるのだろうーー。(「まえがき」より抜粋)ヴァイオリニスト、ヴィオリスト、チェリストたちが歩んできた苦闘と栄光の物語。
「現在」を「未来」へ変える最新テクノロジーの現場をリポート! 科学技術の進化により、私たちの「現在」はまるでSF小説が描く世界のような「未来」へと、急速に変貌を遂げつつあります。「人工冬眠」「デジタルツイン」「ブレイン・マシン・インターフェイス」「NFT」「昆虫食」「遺伝子検査」「AI/ロボット」--本書では、この7つの分野を開拓する「ゲーム・チェンジャー」たちを、未来をシミュレートするSF小説〈ゲーム・キッズ〉シリーズを手掛けてきた著者が取材。最新技術が実装された先にある、明るい未来の姿を探ります。「SF」を乗り越えようとする「現実」、「現在」が「未来」へ変わる瞬間を目撃する旅へ、この本とともに出発しましょう! *以下、本書目次 はじめに 第1章 Artificial Hibernation 人工冬眠 冬眠技術で、未来に。 第2章 Digital Twin デジタルツイン 都市の双子をつくる。 第3章 Brain-Machine Interface ブレイン・マシン・インターフェイス 脳をスマホで覗いてみよう。 第4章 Non-Fungible Token NFT NFTで大儲け!? 第5章 Edible Insect 昆虫食 コオロギは人類を救うか。 第6章 Genetic Test 遺伝子検査 配られたカードを、めくってみよう。 第7章 AI/Robot AI/ロボット その存在と、どう付き合っていくか。
世界中で愛されるピアノという楽器。日本には、いつ、どのように伝わったのか。日本で初めてピアノが製造されたのはいつか。中村紘子、内田光子、フジコ・ヘミングから舘野泉、小山実稚恵、辻井伸行、上原彩子、藤田真央、牛田智大、角野隼斗、反田恭平、小林愛実までーー。わが国のピアニストたちが歩んできた軌跡を辿りながら、今日、私たちが目にしている「日本の新しいピアニスト像」までを射程に入れて考察。
鳥取県の境港市は、『ゲゲゲの鬼太郎』で知られる漫画家・水木しげるの故郷である。 そして、境港市といえば、なんといっても、妖怪たちのブロンズ像がメイン通りの両側に居並ぶ街として有名である。 なにしろ、空路で入れば米子空港は「鬼太郎空港」だし、JR境線の電車に乗れば、それは「鬼太郎列車」だったりする。境港市に入れば、「鬼太郎交番」もあれば、「鬼太郎ポスト」もある。とにかく、妖怪オンパレードだ。 そして、街の最大のアイコンが、妖怪のブロンズ像である。その数は年々増えつづけて、現在177体! 隠岐島や県庁やJR駅構内の像も含めれば、200体近い。 2018年、市は無秩序に並んでいたブロンズ像の大規模な移築を行った。現在では、「水木マンガの世界」「森にすむ妖怪たち」「神仏・吉凶を司る妖怪たち」「身近なところにひそむ妖怪たち」「家にすむ妖怪たち」の分類にしたがって並べられている。 本書は現在の妖怪ブロンズ像を網羅する最新の図鑑だ。『ゲゲゲの鬼太郎』はもちろん、妖怪に興味をもつすべて人たちへの格好のガイドブックである。また、本書は、年に一回、境港市と調布市で開催される「妖怪検定」のオフィシャルテキストにもなっている。 めくるめく妖怪たちのワールドへようこそ!
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 地球温暖化、そして「気候」というシステムは、どうすれば解明することができるのか? 2021年、ノーベル物理学賞を受賞した真鍋淑郎博士。 この受賞は、「気候システム」という複雑系の物理分野に贈られた初のノーベル賞でもありました。 その「気候システム」という遠大な謎への挑戦が、本書では詳細に語られます。 真鍋先生が初期の研究で用いた大気層を18層に区分、その放射・対流を計算する「1次元鉛直モデル」からはじまり、成層圏までを、さらに雲による太陽放射の反射率の変化、陸上と海上の違い、極域での氷の面積の変化、緯度・経度による変動や季節要因による変化。さらには、海洋の対流による深層への熱の移動、そして土壌や河川における水の移動まで、2万年前の古気候を再現するというプロジェクトから始まった気候システム解明への挑戦は、その努力によって精緻なシミレーションを可能としました。 この研究の成果は、非常に高い精度で「地球温暖化」の予測を可能にしていることも知られています。 シミュレーションの中で、CO2の濃度を変化させていったときに、どのような結果が表れるのか。 その結果は、カラーの図とともに本書の随所でていねいに解説されています。 地球温暖化とはなにか? それは、どう考えるべきものなのか? いま大きな科学、社会的な関心事でもある地球温暖化についても、深い理解を得ることができます。 本書は、プリンストン大学での真鍋博士の講義をもとに構成されています。 また、本書の監訳を担当した、増田耕一博士、阿部彩子博士も、真鍋先生が1983年に東京大学で行った講義や、その講義録で学んだ研究者でもあります。 「気候システム」という大きな謎、そして地球温暖化という人類的な問題に挑む科学者の探求の軌跡として、21世紀を生きる私たちにとって必読の科学書の登場です。
なぜ映画や映像を早送り再生しながら観る人がいるのかーー。なんのために? それで作品を味わったといえるのか? 著者の大きな違和感と疑問から始まった取材は、やがてそうせざるを得ない切実さがこの社会を覆っているという事実に突き当たる。一体何がそうした視聴スタイルを生んだのか? いま映像や出版コンテンツはどのように受容されているのか? あまりに巨大すぎる消費社会の実態をあぶり出す意欲作。
韓国カルチャーが世界で人気を得る、その理由は? 韓国人にとってのパワーワード「ヒョン(兄)」の意味は? 一般富裕層とは違う、財閥の役割とは? 挨拶がわりの「ご飯を食べましたか?」が持つ意味は? 本書で取り上げるのは、小説・映画『82年生まれ、キム・ジヨン』、ドラマ『サイコだけど大丈夫』『愛の不時着』『梨泰院クラス』『Mine』『SKYキャッスル』『賢い医師生活』、映画『南部軍』『ミナリ』『タクシー運転手 約束は海を越えて』、小説『もう死んでいる十二人の女たちと』『こびとが打ち上げた小さなボール』『野蛮なアリスさん』など……。 近年話題となった小説、ドラマ、映画などのさまざまなカルチャーから見た、韓国のリアルな姿を考察する。 【主な内容】 ・キム・ジヨンはなぜ秋夕の日に憑依したか? ・治癒のための韓国料理、チャンポンとテンジャンチゲ ・日本とほぼ同時期に始まった、北朝鮮の韓流ブーム ・男の友情を南北関係に重ねる、パワーワードとしての「ヒョン(兄)」 ・性的マイノリティと梨泰院 ・『ミナリ』は『パラサイト』とは真逆の映画かもしれない ・財閥ファミリーの結婚 ・3年前に大ヒットした、もうひとつの「上流階級ドラマ」 ・悩める40代、エリート医師たちはどんな人生を選択するのだろう? ・自分が属するステータスを表す「住まい」 ・チョンセの起源とその功罪
現在も世界で大きくなり続ける所得格差。富める者は富み、そうではないものは貧しくなっていく。どうしてそんな社会になってしまったのか?本書は、ヨーロッパとアメリカを中心に近世から現在に至る歴史を見なおし、大衆消費社会から金融社会への変化と所得格差拡大の関連を見ていく。大衆消費社会により縮まった格差は、社会の「金融化」により拡大し、現在の構造ができあがった。大航海時代からタックスヘイヴン、GAFAの時代までを見通す一冊。