#政治 の新書一覧

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世界政治5 ーー新たな政治の課題

世界政治5 ーー新たな政治の課題

岩崎正洋/松尾秀哉

筑摩書房/2026-08-06

1056円

AI、ジェンダー、ポピュリズム、 パンデミック、薬物問題ーー 迷走する世界の課題を一望する 政治は人間のためのものであるにもかかわらず、かつては人の多様性をあまり考慮することなく論じられ、実践されていた。だが今や世界各国でジェンダーやマイノリティの存在が前提とされ、多様性を重視した制度設計や政策などが求められている。ジェンダー平等、福祉や財政をめぐる排外主義、政治の司法化、AI、パンデミックなど現代政治の諸問題に、世界各国はどう対処しているのか。各国の政治を丁寧に比較し、その根底を流れる政治の普遍性を考察していくシリーズ最終巻。 === 【目次】 序章 新たな政治の課題を考えるために(岩崎正洋) 第1章 ジェンダーをめぐる政治対立ーー右傾化する政治と平等への希求(三浦まり) 1 ジェンダー平等をめぐる政治対立 2 日本におけるバックラッシュ 3 反ジェンダー攻勢の世界潮流 4 右傾化する政治と保守女性政治家の役割 5 ジェンダー秩序を問い直す 第2章 女性政党の可能性ーー女性の政治代表性を高めるもう一つの挑戦(申キ榮) 1 女性政党とは何か、なぜ現れるのか 2 女性政党は何を代表するのかーー類型と争点 3 日本の生活者ネットワークーー女性政党の日本的実践 4 女性政党の意義と展望 第3章 女性の政治参画は何を変えるのかーーメキシコの事例(馬場香織) 1 女性の政治参画の比較政治学 2 実体的代表をめぐる実証研究の展開 3 メキシコにおける女性に対する暴力対策の事例 第4章 福祉国家はどこへ向かうのかーーポピュリズム時代の福祉と財政の政治(西岡晋) 1 ポピュリズム時代の福祉国家 2 なぜ福祉は批判されるのか 3 なぜ減税は支持されるのか 4 福祉国家はどこへ向かい、どこへ向かうべきか 第5章 政治権力としての裁判所ーー権力分立は生き残れるか(井関竜也) 1 政治権力としての司法 2 裁判官の行動原理 3 世論と司法 4 危機に晒される司法 第6章 フィリピンにおける違法薬物と民主主義(日下渉) 1 麻薬に依拠する民主主義 2 麻薬王の地方首長と大統領の麻薬戦争 3 麻薬をめぐって円環する民主主義 第7章 ロックダウンからの逃走(小松志朗) 1 封鎖する国、しない国 2 感染症対策のパラダイム転換 3 ロックダウンの国際比較 4 コロナ後の感染症対策 第8章 政治体制の差異がパンデミック対策にもたらす影響(安中進) 1 民主主義国家と権威主義国家 2 政治体制とコロナ死者数 3 政治的動機とデータ操作 4 民主主義国家日本のコロナ 第9章 AIは民主主義をどう変えようとしているのか(山本達也) 1 AIが揺さぶる民主主義社会の基盤 2 情報空間の変容と揺さぶられる民主主義への信頼 3 公共圏と「共有された現実」 4 AI倫理へのアプローチ 第10章 電子投票は復活するのか(岩崎正洋) 1 変わる選挙・代わる民主主義 2 電子投票とは何か 3 電子投票の実態と課題 4 電子投票とネット投票 コラム1 ジェンダー主流化の観点から議会を変革する(左高慎也) コラム2 LGBTをめぐる政治(日下渉) コラム3 福祉国家の「三つの世界」への招待(西岡晋) コラム4 難民の移動ルート(小松志朗) コラム5 デジタル権威主義における統治とリーダーシップ(大澤傑) コラム6 SNS時代の世論操作(小林哲郎) 【各章・コラム執筆者】 三浦まり 上智大学法学部教授 申キ榮 お茶の水女子大学人間文化創生科学研究科教授 馬場香織 東京大学大学院法学政治学研究科教授 西岡晋 東北大学大学院法学研究科教授 井関竜也 東京大学社会科学研究所助教 日下渉 東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授 小松志朗 山梨大学大学院総合研究部准教授 安中進 早稲田大学社会科学総合学術院准教授 山本達也 清泉女子大学学長 左高慎也 名古屋大学ジェンダーダイバーシティセンター特任助教 大澤傑 愛知大学国際コミュニケーション学部准教授 小林哲郎 早稲田大学政治経済学術院教授

世界政治4 ーー大統領制と議院内閣制

世界政治4 ーー大統領制と議院内閣制

岩崎正洋/松尾秀哉

筑摩書房/2026-07-09

1056円

権威主義体制から 民主主義体制まで── リーダーシップは こんなに違う 世界各国の政治的指導者のリーダーシップを見ていくと、大統領制・議院内閣制といった公式的制度に大きな影響を受けていることがわかる。また政治的指導者は自らのパーソナリティに起因する言動を発しているだけでなく、各国の公式的および非公式的な制度によっても支えられていることがわかる。世界の様々な政治体制を比較し各国の固有の状況を描きつつ、近年の権威主義化、大統領制化の動きなどにも着目。世界のリーダーシップの現在を映し出し、今後の変化の行方を探る。 === 【目次】 序章 大統領制と議院内閣制に注目する意味(岩崎正洋) 第1章 アメリカ大統領制の変容ーー厳格な権力分立制から生まれる「強い」大統領(梅川健) 1 アメリカの大統領制はどう規定されているのか 2 大統領制の歴史的発展 3 第二次トランプ政権における変化 第2章 執行権力優位のロシア大統領制(長谷川雄之) 1 世界政治の中のロシア 2 現代ロシアの統治機構ーー二〇二〇年という節目 3 ロシア大統領と補助機関ーー大統領府、安全保障会議、「力の省庁」 第3章 混乱が呼び、混乱を呼んだ首相ボリス・ジョンソン(高安健将) 1 議院内閣制下の首相 2 英国のEU離脱 3 危機に見舞われる首相 4 政権崩壊へ 第4章 フランス「大統領制化」は強い政治リーダーシップを生むのか(吉田徹) 1 「共和的君主」の誕生 2 「超大統領制化」へ 3 政治の融解と再編 4 フランス大統領の存在意義 第5章 ルーマニア半大統領制下のリーダーシップ(藤嶋亮) 1 半大統領制の流行 2 大統領の憲法上の権限 3 大統領の党派的権力 4 リーダーシップの局面 5 大統領のリーダーシップのあり方 第6章 韓国大統領制の逆説ーー強くも脆い権力者(安周永) 1 比較政治からみた韓国大統領制 2 エリート主導型の社会構造と韓国大統領 3 市民の政治参加と韓国大統領制の安定条件 第7章 トルコエルドアンのリーダーシップと制度ーー「一強」の作り方(岩坂将充) 1 政治的リーダーへの注目の増大 2 「一強」への出発点 3 「一強」の確立へ 4 「一強」は盤石か 第8章 シンガポール一党支配体制下での指導者選択(金丸裕志) 1 「大統領制化」時代の政治的リーダーシップ 2 シンガポール人民行動党の一党支配体制 3 高度に「システム化」されたリーダー選出過程 4 大統領制化の時代とシステム化されたリーダーシップ 第9章 ラテンアメリカ諸国における大統領任期の不安定化(磯田沙織) 1 不平等が生み出すカリスマ的指導者 2 大統領の任期が不安定化する制度的な背景 3 大統領のリーダーシップが国会のイニシアティブを凌駕する時 4 国会のイニシアティブが大統領のリーダーシップを凌駕する時ーー大統領弾劾 第10章 一党優位体制のタンザニアにおける大統領の変遷(粒良麻知子) 1 サハラ以南アフリカにおける多様な政治体制 2 タンザニアの大統領制と歴代大統領 3 近年のタンザニア政治 4 タンザニア政治の今後 コラム1 スウェーデンにおける政治的リーダーシップ(清水謙) コラム2 ベルギー連立政権の謎(松尾秀哉) コラム3 台湾総統のリーダーシップと党団協商制度(松本充豊) コラム4 アルゼンチンの「変人」大統領と少数与党政権としての現実(菊池啓一) コラム5 エルサルバドルの選挙DX(笛田千容) コラム6 政治家よりも専門家?(井関竜也) 【各章・コラム執筆者】 梅川健 東京大学法学部教授 長谷川雄之 防衛省防衛研究所主任研究官 高安健将 早稲田大学教育・総合科学学術院教授、成蹊大学名誉教授 吉田徹 同志社大学政策学部教授 藤嶋亮 國學院大學法学部教授 安周永 龍谷大学政策学部教授 岩坂将充 北海学園大学法学部教授 金丸裕志 和洋女子大学国際学部教授 磯田沙織 神田外語大学外国語学部准教授 粒良麻知子 日本貿易振興機構アジア経済研究所副主任調査研究員 清水謙 東海大学政治経済学部特任講師 松本充豊 京都女子大学現代社会学部教授 菊池啓一 日本貿易振興機構アジア経済研究所主任調査研究員 笛田千容 駒澤大学総合教育研究部准教授 井関竜也 東京大学社会科学研究所助教

限界地方政治 〜民主主義崩壊を読み解く6つの視点〜

限界地方政治 〜民主主義崩壊を読み解く6つの視点〜

黒猫ドラネコ/菅野完/清義明/選挙ウォッチャーちだい/畠山理仁/松本創

扶桑社/2026-07-01

1100円

荒れる選挙とモラルの欠如、民主主義は地方からぶっ壊れている! なぜ「無法者」が議員になってしまうのか?なぜ選挙が「デタラメ」にハックされてしまうのか? 近年、日本各地の地方自治体で、 ・学歴詐称や倫理問題を抱えた首長 ・ヘイトスピーチやデマを平然と垂れ流す議員 ・陰謀論や排外主義を主張して当選してしまう議員 が見受けられる。 かつて「泡沫候補」と呼ばれたユニークな候補は、もうその「面白さ」を失い、単に民主主義を破壊する存在になりつつある。 これらは単なる「人物の資質」の問題ではない。 人口減少、産業空洞化、外国人労働への依存、環境問題、文化摩擦、情報環境の劣化といった地方が抱える構造的問題が、 倫理なき政治家や分断を煽る勢力にとって“利用しやすい土壌”になっているのではないか? 本書は、地方議会・地方選挙の現場に赴き、その様子をつぶさに報じてきた6人の視点で、「なぜ地方から民主主義が壊れているのか」を多角的に検証した書籍である。

世界政治3 ーー政党政治のゆくえ

世界政治3 ーー政党政治のゆくえ

岩崎正洋/松尾秀哉

筑摩書房/2026-06-10

1056円

政党や政党システムから 現代の構造を理解するーー トランプを支えているのも 政党政治である 現代の政治の基本は政党にある。全体主義体制ですら、ナチスやファシスト党が政治の中心にあったが、現在でも民主主義体制であれ権威主義体制であれ、政党政治を見ていくことがその国の政治理解の基本となる。 政党と政党システムがどのように機能しているのかを、日本をはじめアメリカ、ヨーロッパ諸国のさまざまな例とともに、公式および非公式の政治制度と政党システムがいかに関連しているのかを検証。 世界の政党政治のパターンとそこから導き出される政治構造を解明する。 === 【目次】 序章 政党政治をどのように捉えるか(岩崎正洋) 第1章 連合理論で読み解く日本の連立政権ーー自公から自維へ(山本健太郎) 1 日本における連立の組み換え 2 連合理論とは何か 3 自公連立の位置付け 4 自維「連立」と中道改革連合 第2章 トランプ大統領を勢いづけるアメリカ二大政党政治(岡山裕) 1 アメリカの二大政党の特徴 2 民主主義の後退の危機と政党政治 3 分極化・拮抗状況下の政策形成 4 各州の政治とアメリカの民主主義の行方 第3章 ドイツ政党政治の歴史的・構造的変化(安井宏樹) 1 ドイツ政治を見ることの意義 2 戦前の混乱 3 西ドイツ時代の安定 4 統一後の動揺 第4章 イタリアの政党支配体制は終わったのか(伊藤武) 1 政党支配体制の克服としてのイタリア第二共和制 2 第二共和制の政党と政党システム 3 個人政党における政党規律と政党イメージ 4 政党支配体制の終焉と持続の間 第5章 揺らぐイギリス二大政党制(近藤康史) 1 イギリスの二大政党制の歴史と論理 2 イギリス二大政党制の変化 3 変化の効果と要因 4 二大政党制は生き残れるか? 第6章 オランダの分断社会と国民統合ーー多極共存型デモクラシー論から考える(水島治郎) 1 オランダと多極共存型デモクラシー論の展開 2 多極共存型デモクラシーの国際的広がり 3 多様性と包摂のディレンマ 第7章 スウェーデンの選挙と政党政治(渡辺博明) 1 政党政治と制度的条件 2 政党システムの基本構造 3 政党間競合の変化 4 民主政治と政党 第8章 政党組織の収入と支出ーー政党助成を中心に(浅井直哉) 1 政党への公的助成 2 日本における政党助成 3 「経費」か「利益」か 第9章 中欧 政党衰退時代の新政党政治(中田瑞穂) 1 中欧諸国の政党 2 ポーランドーー「法と公正」対市民プラットフォーム 3 ハンガリーーーオルバーンのフィデスとイリベラル・デモクラシー 4 チェコーーヴェイレンス・イシューの政党政治 5 スロヴァキアーーフィツォの「方向」対進歩スロヴァキア 6 政党衰退時代の新政党政治 第10章 社会不満と政治的対立軸(伊崎直志) 1 分断はどこから来たのかーー世界政治の共通状況 2 不平等の経験と社会構造 3 不満はいかに「価値対立」として現れるのかーーGALーTAN軸の構造 4 対立の構図に目を向ける コラム1 政党の組織と政治家のリクルート(網谷龍介) コラム2 政党メンバーシップと政党組織(堤英敬) コラム3 社会の個人化時代における政党組織と政党法制(濱本真輔) コラム4 シンガポールと東アジアの一党支配体制(金丸裕志) コラム5 ラテンアメリカの政党と社会(磯田沙織) コラム6 権威主義体制の政党政治(中井遼) あとがき(岩崎正洋) 【各章・コラム執筆者】 山本健太郎 國學院大學法学部教授 岡山裕 慶應義塾大学法学部教授 安井宏樹 神戸大学大学院法学研究科教授 伊藤武 東京大学大学院総合文化研究科教授 近藤康史 名古屋大学大学院法学研究科教授 水島治郎 千葉大学大学院社会科学研究院教授 渡辺博明 龍谷大学法学部教授 浅井直哉 日本大学法学部准教授 中田瑞穂 明治学院大学国際学部教授 伊崎直志 同志社大学大学院総合政策科学研究科博士後期課程 網谷龍介 津田塾大学学芸学部教授 堤英敬 香川大学法学部教授 濱本真輔 大阪大学大学院法学研究科教授 金丸裕志 和洋女子大学国際学部教授 磯田沙織 神田外語大学外国語学部准教授 中井遼 東京大学先端科学技術研究センター教授

入門 現代政治学 選挙から政治家・政党、メディアまで

入門 現代政治学 選挙から政治家・政党、メディアまで

松林哲也

中央公論新社/2026-05-22

1210円

そもそも政治とは何か、体系は見えにくい。 選挙で投票しなかったら不都合はあるのか。 政治家は誰の意見を重視するのか。 政党は何のために存在しているのか。 経済や生活にどんな影響を及ぼすのか。 政治は有権者を幸せにしているのか。 本書では、選挙、政治家、政党、有権者、メディア、民主主義などの基本概念をつなぎ合わせ、最新の政治学の理論と動向を紹介。 データをもとに、現在の民主政治の全体像を描き出す。 【目次】 まえがき 序 章 選 挙ーーなぜ大切なのか 政治とは何か  有権者と政治家  政治家をコントロールする  三つの例ーー景気対策、選択的夫婦別姓制度、汚職  本書の目的  選挙とは何かーー三つの条件  選挙の機能1ーー選抜機能  選挙の機能2ーー賞罰機能  有権者、政党、政府  選挙の追加的機能ーー多数派の尊重と暴力の抑止 第1章 政治家ーー誰が選ばれるのか 私たちは政治家の何を見ているか  好みと属性  政治家の出馬  選挙に勝つ見込み、出馬のコスト  属性の特徴ーー資産、学歴、年齢、性別、世襲  経済的地位や性別がもたらす影響  政治家の能力  能力と属性のトレードオフ  利己的動機と利他的動機  まとめ 第2章 政 党ーーなぜ存在するのか 別の主役  政党=好みが近い仲間とのチーム  好みの近さはなぜ重要か  政策パッケージと選抜機能  政党の業績と賞罰機能  景気に関する業績  政党誕生の歴史  イギリスの二大政党  政党とイデオロギー  左派と右派、リベラルと保守  社会文化をめぐるイデオロギー  イギリスの政党のイデオロギー立場  日本の政党のイデオロギー立場  極右政党とポピュリズム  まとめ 第3章 有権者ーー政治に何を求め、どう選ぶのか 理想的な有権者  忙しい有権者  有権者のイデオロギー立場  イデオロギー立場と政策選好  有権者の立場の形成  選抜の基準ーー争点投票  直観的な判断ルール  賞罰の基準としての経済状況  経済成長と与党得票率  投票1ーーベネフィットとコスト  投票2ーー教育水準、年齢  まとめ 第4章 メディアーー欠かせない存在なのか 情報を有権者に届ける  メディアからの情報  報道機関は偏向しているか  メディアの機能1ーー学習  メディアの機能2ーー説得  誘発とフレーミング  デジタルメディアの影響  SNSの効用  誰が情報に接触するのか  選択的接触、エコーチェンバー、フィルターバブル  メディアと民主主義  まとめ 第5章 選挙制度ーー競争のあり方は変わるのか 選抜機能と賞罰機能は両立するか  政党の数が多い場合  政党が二つの場合  選挙制度の特徴ーー比例代表制と多数代表制  機械的効果と心理的効果  各制度の目標の違い  選挙制度と政党数  民意と議会の関係  選挙制度と業績投票  二つの制度のメリットを活かす  選好と質のトレードオフ  中選挙区制の弊害  まとめ 第6章 民主主義ーー誰の意見が通るのか 前章までのまとめ  多数派と中位投票者  政党のイデオロギー立場や動員  民意の実現1ーー政策の中身  民意の実現2ーー 与党のイデオロギー  民意の実現3ーー参政権  民意の実現4 ーー民主主義の導入  ロビンフッド・パラドックス  なぜ経済的不平等は拡大するのかーー献金、ロビー活動、バイアス  くじ引き民主主義、ロトクラシー  まとめ 終 章 政治は私たちのものなのか 楽観的でいいのか  少数派の横暴  分断を生み出すアイデンティティ政治をこえて  民主主義を生きる あとがき 参考文献 索 引

政治とは何か

政治とは何か

宇野重規

講談社/2026-05-20

1210円

日本の政権党の「裏金」問題を始めとするさまざまな腐敗と不正。トランプ前大統領など世界中での「ポピュリスト」の跋扈、旧社会主義諸国および中国など権威主義国家の台頭・・・近年の世界の政治状況は、「政治」という営みについての従来の常識を揺るがしかねない事象に満ち満ちています。逆に言えば、そういう時代であるからこそ、「正しい」政治のあり方について今一度あらためて、その根本から考えてみる必要があるのではないでしょうか。 そこで本書では、西洋の政治学の基礎を作ったとされるアリストテレスに始まって、様々な思想家達の議論の跡をたどり、そもそも「政治」とはどのような営みとされてきたのかを再度確認することを通して、政治の本質を明らかにしてゆきます。そしてその上で、現代においてどうすれば「正しい」政治、「よりよい」政治は実現可能となるのか、その条件を探ります。 アリストテレスは「人間とは政治的動物である」と言いました。つまり人間にとって「政治」とは、その存在の根本をなす重要な営みの1つだということです。「政治」を抜きにして人間存在はありえない。本書はそのような人間の根本の営みとしての「政治」について知る恰好の1冊であるとともに、平易な政治思想史の教科書としても最適です。

長期政権の条件(新潮新書)

長期政権の条件(新潮新書)

老川祥一

新潮社/2026-05-18

1034円

佐藤栄作、中曾根康弘、小泉純一郎、安倍晋三。長期政権を実現した政治家には、共通した点がある。それは、運に恵まれたこと、選挙に強いこと、そして自制心を持ち続けたことである。それが失われる時、権力はあっという間に崩壊する。栄耀栄華を極めた政治家は時に、自分の得意技によって足をすくわれるのだ。政治記者として60年以上、日本政治を観察してきた読売グループトップが描く「権力の真実」。

世界政治2 ーー紛争・戦争・政治的暴力

世界政治2 ーー紛争・戦争・政治的暴力

岩崎正洋/松尾秀哉

筑摩書房/2026-05-09

1056円

ウクライナ・中東から各地の紛争までーー 現在の戦争の背景がわかる! 世界を揺るがしている中東の戦争は、国家対国家という単純な構造のみならず、国家と非国家主体が絡み合い複数の戦線が同時並行的に動く、多層化した紛争となっている。『世界政治』第2巻では、こうした国家の多様なあり方が現在の戦争・紛争において深く関わっていることを分析しつつ、世界各国の個別の事情を解説。底流にあるテクノロジー問題や資源問題なども総合的に考察し、政治的暴力が生み出されるメカニズムを探る。現在の戦争の背景を根底から理解するための必読書。 === 【目次】 序章 国家による暴力をどうみるか(岩崎正洋) 第1章 中東の紛争メカニズムーー戦争・内戦・非国家主体(末近浩太) 1 中東の紛争の特徴を捉える 2 中東の紛争はなぜ起こるのかーー紛争研究の知見から 3 中東の紛争はなぜ終わらないのかーー二〇二三年ガザ紛争から考える 第2章 ウクライナにおける戦争と国家再建ーー強制力と資本(松嵜英也) 1 戦争と国家建設 2 一党優位体制の成立と強制力 3 ウクライナ軍と強制力 4 戦時下の資金調達 5 戦争とグローバルな国家建設 第3章 デジタルで変わる戦争と暴力(大澤傑) 1 不可分な関係 2 デジタル技術による政治の変化 3 デジタル技術と戦争 4 デジタル技術は戦争と暴力の何を変えたか 第4章 イラク戦争と国家建設の蹉跌(山尾大) 1 「破綻国家」問題と外部介入のジレンマ 2 国家機構の解体とリベラルで民主的な国家建設の試み 3 換骨奪胎された民主主義 4 機能しない国家機構 5 構造的要因と教訓 第5章 イスラエル・パレスチナ紛争(錦田愛子) 1 世界政治の中でのイスラエル・パレスチナ紛争 2 パレスチナ国家承認をめぐる展開 3 闘争と社会福祉を担う非国家主体 4 行き詰まる中東の民主主義 第6章 資源開発と社会紛争(岡田勇) 1 天然資源のグローバル・コモディティ・チェーンと社会紛争 2 資源開発はいかに紛争と結びついてきたか 3 資源開発の社会的受容性 4 資源紛争の強度を下げる 第7章 シリアは未知の領域を進む(高岡豊) 1 未曽有の実験のただなかにある外交・治安・安全保障政策 2 先の見えない内政状況 3 シリアの事例が問うこと 第8章 ボスニア・ヘルツェゴヴィナにおける平和の設計(田中聡) 1 分断社会の比較政治学 2 権力分有による紛争解決の試みーー比較政治学の理論から実践へ 3 ボスニア・ヘルツェゴヴィナ紛争とデイトン合意ーー平和はどう設計されたか 4 デイトン合意後のボスニア社会ーー紛争は設計通りに解決されたのか 第9章 アフリカ・サヘル地域の複雑化した紛争ーーマリ共和国を中心に(佐藤章) 1 実効支配からみる紛争 2 マリ北部紛争の展開 3 実効支配回復への苦難 4 継続する紛争 第10章 インドネシアにおける分離独立紛争(増原綾子) 1 インドネシアにおける国家の暴力 2 東ティモールの併合と分離独立 3 アチェにおける分離独立紛争と和平 4 パプアにおける出口の見えない紛争 5 東ティモール・アチェ・パプアにおける紛争解決の比較 6 不処罰の「文化」と終わらない暴力 コラム1 南コーカサスの治安機関と政治的暴力(立花優) コラム2 革命・クーデタと民族問題(宮脇昇) コラム3 日食と暴力(菊田恭輔) コラム4 ラテンアメリカの麻薬と組織犯罪(馬場香織) コラム5 カンボジア人民党の生存戦略と政治的暴力(山田裕史) コラム6 忘れられるミャンマー内戦(中西嘉宏)

政治家の「答えない」技術

政治家の「答えない」技術

森川友義

扶桑社/2026-04-24

1100円

テレビで政治家の話を聞いていて、丁寧に話しているのに、結局なにを言ったのかよくわからない。そんな感覚を抱いたことはないだろうか。それは、あなたの理解力の問題ではない。政治家が、答えないために答えたように見せる技術、すなわち「政治家構文」を使っているからである。 本書は、国会答弁、記者会見、演説にひそむこの政治家構文を、具体例をもとに徹底的に読み解く一冊である。責任をぼかす。論点をずらす。抽象語で煙に巻く。手続きの話にすり替える。政治家の言葉がなぜわかりにくいのか、その仕組みがはっきり見えてくる。 本書で取り上げるのは、たとえば次のような構文である。 ・安倍晋三に見られる「真摯に受け止める」責任回避構文 ・岸田文雄に特徴的な「丁寧に検討します」で結論を先送りする構文 ・石破茂に表れる「詳しいのに伝わりにくい」説明構文 ・小泉進次郎に典型的な「意味があるようで意味がない」ポエム構文 本書の面白さは、政治家の妙な言い回しを並べることにとどまらない。なぜ人は、答えになっていない言葉に納得してしまうのか。なぜ中身の乏しい言葉が、もっともらしく聞こえるのか。その背景にある政治、メディア、社会の構造まで視野に入れて解説する点にある。 さらに本書は、構文に依存しない政治家たちの言葉にも注目する。 ・小泉純一郎の「ぶっ壊す」に始まるワンフレーズ政治 ・高市早苗の「強さを言葉に織り込む」技法 ・神谷宗幣の「使命感で聴衆を巻き込む」語り ・玉木雄一郎の「中道と品位を備えた」発信 政治家の言葉を見抜く力は、政治の世界だけで役立つものではない。会議、交渉、プレゼン、上司への説明。私たちの日常にも、答えているようで答えていない言葉はあふれている。本書を読めば、言葉の印象に流されず、中身と責任を見抜く視点が身につく。 政治家の話が急に面白くなる。ニュースの見え方が変わる。言葉にだまされにくくなる。 本書は、そのための実践的な一冊である。

親日派-売国と愛国の韓国史

親日派-売国と愛国の韓国史

小野容照

中央公論新社/2026-04-23

1210円

植民地時代の対日協力者で「売国奴」とされた親日派。  独立後の韓国は「反民族行為処罰法」を制定し多数検挙するが、反日闘士だった初代大統領・李承晩は事実上廃案にする。国家機能維持のためには親日派の協力が必要であり実利を取ったのだ。そのため戦後も政治や軍の中枢を親日派は占め続けた。  だが民主化後、親日派への批判が始まる。21世紀以降は、政治がその清算を強く求め、「日帝強占下反民族行為真相糾明に関する特別法」を制定、民間でも『親日人名辞典』アプリが配信されるなど、子孫を含めた糾弾が続く。しかし、その内実は現代政治に強く影響され、「政治カード」として大きく変質している。  一見すると明確な利益が見出せない問題に、なぜ韓国は1945年の「解放」から80年にわたって莫大な労力を割いてきたのだろうか。親日派から描く韓国近現代史。

世界政治1 ーー民主化と権威主義化

世界政治1 ーー民主化と権威主義化

岩崎正洋/松尾秀哉

筑摩書房/2026-04-09

1034円

トランプやプーチンはなぜ出現したのか 民主主義はどうなるのかーー 世界の今がわかる 新しい政治学入門 世界の政治が、日本人から遠い存在になってしまっている。それは、国際政治学では説明しきれないテーマや出来事が数多くあるからでもあろう。そこで第一線の政治学者の知を結集し、比較政治学のツールで世界各国の政治を見ていくのが、新シリーズ『世界政治』。第1巻では、近年世界を席巻している「民主主義の後退」と「権威主義化」の二つの現象を考察。世界各国のケースを紹介しつつ、最新の政治的現象の分析から構造的な問題の俯瞰までをカバーする、全く新しい政治学入門。 === 【目次】 序章 世界政治をどうみるか(岩崎正洋) 第1章 世界政治における民主主義の問題(杉浦功一) 1 世界政治における民主主義の危機? 2 民主主義の後退 3 民主主義の防衛へ向けて 第2章 アメリカの民主主義の現在(梅川葉菜) 1 現代アメリカの民主主義ーー枠組みと問題関心 2 包摂と排除の政治 3 代表制の歪みと過大代表された政党による統治 4 現代アメリカと民主主義の脆弱性 第3章 個人化するロシアの権威主義体制(溝口修平) 1 新たな独裁者の時代 2 プーチンによる権力掌握 3 エリートの統制 4 第二次プーチン政権における個人化の進展 5 ウクライナ侵攻とロシアの行方 第4章 タイの民主主義に未来はないのかーー革新派政党の挑戦(外山文子) 1 「民主主義の後退」の先駆けーークーデタ13回のタイ 2 既得権益ネットワークの形成と拡大ーー民主主義vs「ディープ・ステイト」 3 民主主義のラストホープ?ーータイ革新派政党の誕生 4 あくまで議場で戦うーー革新派政党の戦略転換と苦悩 第5章 カンボジア「民主化」後の世襲独裁ーー人民党支配の半世紀(山田裕史) 1 「民主化」という逆説ーーカンボジアからの視座 2 人民党支配の起源と構造 3 独裁強化と王朝化の進展ーー選挙操作から世襲へ 4 越境する権威主義ーー日本という最前線と民主化支援への教訓 第6章 インドネシアにおける民主主義の後退(増原綾子) 1 民主主義の定着から後退へ 2 民主的な制度構築と民主政治の実践ーー第一フェーズから第二フェーズまで 3 民主化進展の裏で構造化する問題 4 民主主義後退の時代ーー第三フェーズ 5 なぜインドネシアで民主主義は後退しているのか 第7章 エクアドル民主制のゆくえーー後退からの脱却(宮地隆廣) 1 ラテンアメリカにおける民主制の後退 2 エクアドルにおける民主制の後退 3 民主制の後退からの脱却 4 民主制の後退に対する捉え方 第8章 南アフリカの民主主義の現在地(牧野久美子) 1 南アフリカの民主化と一党優位 2 優位政党としてのANC 3 ANC一党優位の衰退と終焉 4 ポスト一党優位時代の南アフリカの民主主義 第9章 アラビア半島の権威主義国家ーー石油・君主制・移民(松尾昌樹) 1 権威主義国の優等生 2 君主制 3 石油ーーレンティア国家とは何か 4 移民エスノクラシーーー移民を権威主義統治に活用する 第10章 国際的な民主化支援とその激変(市原麻衣子) 1 激変する民主化支援 2 米国による民主化支援の大幅な弱体化 3 他国による民主化支援への期待と現状 4 変化が及ぼす影響 5 今後の展望 コラム1 独裁体制の変貌(東島雅昌) コラム2 韓国の民主化と権威主義の遺産(安周永) コラム3 中国政治と民主化論(小嶋華津子) コラム4 ベネズエラの政治危機(宮地隆廣) コラム5 競争的権威主義の欺瞞を突くモザンビークのZ世代(網中昭世) コラム6 国連と民主化(杉浦功一) 【各章・コラム執筆者】 杉浦功一 文教大学国際学部教授。 梅川葉菜 駒澤大学法学部教授。 溝口修平 法政大学法学部教授。 外山文子 筑波大学人文社会系准教授。 山田裕史 新潟国際情報大学国際学部教授。 増原綾子 亜細亜大学国際関係学部教授。 宮地隆廣 東京大学大学院総合文化研究科教授。 牧野久美子 日本貿易振興機構アジア経済研究所主任調査研究員。 松尾昌樹 宇都宮大学国際学部教授。 市原麻衣子 一橋大学大学院法学研究科教授。 東島雅昌 東京大学社会科学研究所教授。 安周永 龍谷大学政策学部教授。 小嶋華津子 慶應義塾大学法学部教授。 網中昭世 アジア経済研究所地域研究センター・アフリカ・ラテンアメリカ研究グループ長。 ===

ミッテラン 現代フランスを率いた理想と野望

ミッテラン 現代フランスを率いた理想と野望

吉田徹

中央公論新社/2026-03-24

1155円

フランス大統領を2期務め、欧州統合の礎を築いたフランソワ・ミッテラン(1916〜96)。 社会党初の大統領として、東西ドイツ統一や冷戦終結など国際政治の激動期を導いた。一方、青年期にはナチスに協力的なヴィシー政府で働いた過去や、大統領期に新自由主義的な政策を実施したことから、権謀術数を駆使した「政治屋」と揶揄する声も多い。 毀誉褒貶ある足跡から、戦争と革命の20世紀とフランス現代史を辿る。 ■目次■ まえがき 第1章 フランスの地方に生まれてーー「王か法王になる」 第2章 世界大戦との出会いーー「フランスを中から目覚めさせる」 第3章 政界のホープーー「野心は統治者になることに尽きる」 第4章 大統領への道ーー「革命とは決別のことである」 第5章 社会主義から欧州統合へーー 「私はヨーロッパ建設と社会正義の間で迷っている」 第6章 ドイツ統一とポスト冷戦時代の始まりーー「自らの手でヨーロッパを作り出す」 終 章 フランスの歴史と政治ーーミッテランが遺したもの あとがき 写真出典 主要参考文献 ミッテラン略年表

エリザベス女王 増補版 史上最長・最強のイギリス君主

エリザベス女王 増補版 史上最長・最強のイギリス君主

君塚直隆

中央公論新社/2026-02-20

1320円

1952年に25歳で英国の王位に即いたエリザベス女王。カナダ、オーストラリアなど15ヵ国の元首でもあった。70年間という史上最長の在位期間中、政治に関与し続け、また数多くの事件に遭遇する。W・チャーチルら15人の首相が仕え、「政治的な経験を長く保てる唯一の政治家」と評された。本書はイギリス現代史を辿りながら、幾多の試練を乗り越え、96年に及んだ生涯を描く。コロナ禍や新国王の戴冠式を増補した決定版。 【目次】 第1章 リリベットの世界大戦ーー王位継承への道 第2章 老大国の若き女王ーー二五歳での即位 第3章 コモンウェルスの女王陛下ーー一九七〇〜八〇年代 第4章 王室の危機を乗り越えてーーダイアナの死と在位五〇周年 第5章 連合王国の象徴としてーー二一世紀の新しい王室 補 章 「大王」の死ーーコロナ、在位七〇周年、そして崩御 おわりに あとがき/増補版へのあとがき 主要参考文献 主要図版出典一覧 エリザベス女王関連年譜

「右派市民」と日本政治 愛国・排外・反リベラルの論理

「右派市民」と日本政治 愛国・排外・反リベラルの論理

松谷満

朝日新聞出版/2026-02-13

957円

異形の右派勢力が日本を動かす!? 安倍政権を熱狂的に支持した「岩盤保守層」。安倍氏の死後、かれらがよりどころにしたのは高市氏やトランプ氏、参政党、日本保守党といった新たな右派アイコンだったーー。日本政治を左右する「右派」の実像に迫る。

「AI議員」が誕生する日 SNS選挙が政治を変える(インターナショナル新書)

「AI議員」が誕生する日 SNS選挙が政治を変える(インターナショナル新書)

高橋茂

集英社/2026-01-26

1023円

インターネットを使った選挙運動が解禁されてから10年余り、有権者が候補者の情報を得る手段としてSNSやYouTubeなどの重要度が年々高まっている。しかし、ネットは簡単に情報を拡散できることもあり、偽情報が広がりやすい。さらに今後はAIの活用も進んでいき、やがて政策決定に大きな影響を与えることが予想される。 選挙、そして民主主義に多大な影響を与えるSNSやAIをどう扱うべきか。ネットと選挙の健全な在り方を提示する。

炎上で世論はつくられる ーー民主主義を揺るがすメカニズム

炎上で世論はつくられる ーー民主主義を揺るがすメカニズム

山口真一

筑摩書房/2026-01-08

968円

刹那的な感情を煽る「ネット炎上」、真偽不明の「フェイク情報/陰謀論」の拡散は以前から問題視されてきたが、今や政治の世界を覆い、選挙結果を左右するまでになった。米大統領選から参院選まで、注目を集めることに最適化した極端な主張を持つ候補者が支持を得た。既存の政治を破壊するネットの論理とメカニズムとは何か。今後ますますスタンダードになるであろうSNSの暴力と、私たちはいかに対峙すべきか。近年、急激に進む政治とネットの融合を、若き第一人者が問い直す。

新書 世界現代史 なぜ「力こそ正義」はよみがえったのか

新書 世界現代史 なぜ「力こそ正義」はよみがえったのか

川北省吾

講談社/2025-12-24

1265円

ロシアによるウクライナ侵攻、世界的な移民排斥運動、権威主義的国家の台頭、トランプ2.0、そして民主主義制度基盤の崩壊……。 「なぜ世界はここまで急に揺らぎはじめたのか?」。共同通信社を代表する国際ジャーナリストが、混迷する国際政治の謎を解き明かすために、国際政治学者や評論家、政治家や現場を知る実務家へのインタビューを敢行。辿り着いた答とは? プロローグ 「警察官」の退却  第1章 覇者の驕りー「無敵」から「Gゼロ」へ 第2章 「格差」の超大国ーアメリカを蝕む病 第3章 リバンチズムー「大ロシア」再興の野望 第4章 百年国恥 ー中華民族の偉大な復興 第5章 「南」の逆襲ーBRICSの論理と心理 第6章 白人の焦燥ー「人種置換」の世界観 第7章 SNSと情報工作ー民主主義の新たな脅威 第8章 「警察官」の犯罪ー時代遅れの戦後秩序 第9章 逆流する歴史ーよみがえる伝統主義 エピローグ 「19世紀」へ向かう歴史

昭和天皇 増補版 「理性の君主」の孤独

昭和天皇 増補版 「理性の君主」の孤独

古川隆久

中央公論新社/2025-12-23

1650円

新時代の風を一身に浴び、民主的な立憲君主になろうとした昭和天皇。 しかし、時代はそれを許さなかったーー。 本書は今まであまりふれられることのなかった青年期に至るまでの教育課程に着目し、政治的にどのような思想信念をもっていたかを実証的に探る。 そしてそれは天皇の実際の振る舞いや政治的判断にいかなる影響を与えたのかーー。 旧版刊行後の約15年で、新たに発見・公開された重要史料や史実を増補。 はじめに 昭和天皇の実像とは  あくまで実証的に  思想形成過程に注目 第一章 思想形成 一 東宮御学問所 生い立ち  東宮御学問所に進学  杉浦重剛の倫理学杉浦の天皇観・国家観  白鳥庫吉の歴史  清水澄の法制経済 二 訪欧旅行 発端  宮中の職制と元老  外遊の成功 三 摂政就任「君臨すれども統治せず」  神格化を否定  皇室改革に意欲  研修活動  立作太郎の外交史  清水澄の憲法進講  明治天皇について学ぶ  生物学を趣味とする  アイドルとなる  牧野伸顕の内大臣就任  政治思想の確立 第二章 天皇となる 一 田中内閣への不信 施政方針を明示  直訴頻発の意味  当時の日課  田中義一首相への不信  優諚問題  中国の主権を尊重  即位大礼  剛毅な昭和天皇像の誕生 二 首相叱責事件張作霖爆殺事件  つのる田中首相への不信感  昭和天皇の政党政治観  張作霖事件の進展  叱責を決意ついに田中を叱責  昭和天皇の発言  田中叱責の意味  道徳的な政党政治を追求 三 ロンドン海軍軍縮条約問題 浜口を激励  反撥する軍令部  鈴木侍従長の対応 統帥権干犯問題  加藤軍令部長の辞意  右翼の宮中 側近攻撃  徳治主義の発露  クーデター未遂 第三章 理想の挫折 一 満洲事変 不拡大方針の挫折  最善を尽くしたか  揺らぐ昭和天皇の権威  連盟との対立を心配  犬養内閣の成立桜田門事件  「日支親善は出来得るや」  心労たまる昭和天皇 二 五・一五事件 政党政治を見放す  秩父宮との対立  連盟脱退へ 本庄侍従武官長の登場  なお協調外交を追求  軍の政治化に批判的 満洲問題   三 天皇機関説事件と二・二六事件 天皇機関説事件  在郷軍人会パンフレットを批判  孤立した昭和天皇  対中融和を追求  牧野内大臣の引退  二・二六事件勃発  即時鎮圧を決意  陸軍 への怒り  本庄武官長辞職  近衛首相に期待 第四章 苦悩の「聖断」 一 日中戦争 盧溝橋事件の勃発  対応の誤り  やつれる昭和天皇張鼓峰事件で陸軍と対立  長期化する日中戦争 二 防共協定強化問題 念書を書かせる  ノモンハン事件と天津租界封鎖問題板垣陸相に激怒  陸相人事に注文  首相の人選を主導  ドイツの快進撃に幻惑される  第二次近衛内閣の成立  三国同盟を容認 三 太平洋戦争開戦 日米交渉に期待  武力行使を強く否定  御前会議で異例の発言  開戦を決断  早期終結を指示  戦況の悪化を懸念  支持を失う東条首相 四 終戦の「聖断」一撃講和論をとる  早期講和論に転換  ポツダム宣言  一回目の「聖断」  昭和天皇の決断  二度目の「聖断」  「聖断」の意図 第五章 戦 後 一 退位問題 東条に責任を転嫁したか  マッカーサーに責任を認める  免責への動き  世論の動向  「人間宣言」  新憲法の制定  『独白録』の意味  退位論  退位せず  改憲再軍備と政治関与  留位の副産物  戦後巡幸  皇居再建の道のり 二 講和問題と内奏 新憲法下の天皇  一九四七年九月の発言  講和問題との関わり  戦後の内奏  内奏継続の意味 三 「拝聴録」への道 後半生の主題は戦争責任  世論調査に見る昭和天皇 二度目の訪欧  沖縄への関心  訪米  中国への謝罪  植民地支配への反省  「拝聴録」作成へ  厭世的になる  崩御 おわりに 理想実現に尽力  旧憲法と国民に裏切られる  君主としての責任を自覚 戦争責任と向き合う    昭和天皇についての研究史 参考文献目録 あとがき 人名索引

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