#裁判 の新書一覧

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はじめての公共訴訟 社会を動かす、私たちのツール

はじめての公共訴訟 社会を動かす、私たちのツール

井桁大介/亀石倫子/谷口太規/丸山央里絵

集英社/2026-05-22

1012円

社会の中で「おかしい」と感じたとき、不条理な壁に突き当たったとき、私たちは何ができるのか。差別、労働、環境問題、ジェンダー、社会保障ーーさまざまな課題に対し、裁判という方法で社会のあり方を問い直し、変革を働きかけるのが「公共訴訟」である。同性婚訴訟、タトゥー裁判、大川原化工機事件、立候補年齢引き下げ訴訟……。本書は、実際の事例や当事者の物語を手がかりに、その歴史と役割を解説。公共訴訟はどのような戦略、連帯によって社会を変えてきたのか。裁判を「社会を動かすツール」としてとらえ、個人の声が制度や社会を変えていくプロセスと、その可能性を示す入門書。

日米密約史 核、朝鮮有事、沖縄をめぐる裏交渉

日米密約史 核、朝鮮有事、沖縄をめぐる裏交渉

信夫隆司

中央公論新社/2026-04-23

1166円

戦後、日米政府間で誰にも知られず交わされた密約。 政府首脳だけが把握し、日米安保のかげで、両国間の構造に深く組み込まれてきた。 1米兵の裁判権放棄、2日本への核持ち込み、3基地からの米軍の自由な出撃、4沖縄への核持ち込みという四つの密約の正体とは何か。 なぜ密約が生まれ、日本に何をもたらしたか。 米国側の史料・新事実を踏まえ、裏交渉の全容を解明。 ヴェールを剥ぎとり、対米依存の真相に光を当てる。 【目次】 まえがき 序 章 なぜ密約が交わされてきたのか 「表」の条約・「裏」の密約  密約とは何か  なぜ密約は問題になるのか  本書の目的と方法  本書の構成 第1章 なぜ米兵を裁けないのかーー刑事裁判権放棄密約の実態 1 刑事裁判権の原理 旗国法原理  領域主権論  NATO軍地位協定 2 日米行政協定の改定 日米の主張  交渉開始  解決の糸口  津田陳述 3 密約の成立 津田陳述の密約性  オランダ方式・ドイツ方式  密約の実務 4 密約の検証 津田陳述の非公表性  統計データによる起訴率  オランダ・ドイツの裁判権放棄事例  刑事裁判権放棄の透明性の確保 第2章 日本への核持ち込みーー一九六〇年核持ち込み密約 1 米国の核政策・日本の非核政策  米国の核保有数の急増  アイゼンハワー政権のニュールック政策  NCND政策  重光・アリソン口頭了解 2 安保改定の舞台裏 岸首相の訪米(1957年6月)  藤山外相の訪米(1958年9月)  米国の核戦略  フォーミュラ案 3 秘密交渉の内幕 岸・ハーター交換公文  フォーミュラをめぐる日米交渉  藤山外相の口頭了解  秘密了解をめぐる攻防  日本側の譲歩  「討議の記録」 4 対米依存構造 密約調査と外務省報告書  「東郷メモ」  非核二・五原則  核持ち込み密約 第3章 米軍が自由に出撃するためにーー一九六〇年朝鮮議事録 1 国連軍と日本 「国連軍」の創設  「吉田・アチソン交換公文」  国連軍と戦闘作戦行動 2 国連軍と事前協議制度 「吉田・アチソン交換公文」の効力  日本案の内容  日本案への反応  統合参謀本部(JCS)の意見  朝鮮半島有事における例外規定 3 密約締結の真相 朝鮮半島有事の検討と米側の要請  日本側の対応  「好意的考慮案」  表向きと裏の取り決めの二重構造 4 朝鮮議事録 吉田・アチソン交換公文等に関する交換公文  朝鮮議事録  朝鮮議事録への署名  「事前協議なき出撃」  事前協議制度の形骸化 第4章 沖縄返還と基地の自由使用ーー朝鮮議事録の行方 1 沖縄返還への道のり 「潜在主権」  ブルースカイ政策  ハルペリンとスナイダー  密使・若泉敬  佐藤・ジョンソン会談(1967年11月) 2 沖縄返還の対処方針 「核抜き・本土並み」  ニクソン政権下のNSC  NSSM5号  NSDM13号 3 作戦使用と事前協議 愛知・ロジャーズ会談(1969年6月)  共同声明抜粋案と総理の一方的発言案  米側共同声明案  韓国・台湾・ベトナム 4 共同声明・総理の一方的発言 安保条約の原則  韓国条項  台湾条項  ベトナム条項  朝鮮議事録の存続 第5章 沖縄への核持ち込みーー一九六九年沖縄核持ち込み密約 1 沖縄返還交渉と核問題 日米の立場  第二次日本案  苦悩する佐藤首相  「会談録」  日本側最終打合せ 2 密使・若泉敬の再起用  政治的ホットライン  佐藤首相の曖昧な返答  繊維問題  スタンズ・ペーパー  ホイーラー・ペーパー 3 核抜き交渉  佐藤首相案と若泉案  手続きに関する申し合わせ(シナリオ)  「核抜き」合意 4 核と繊維  合意議事録草案  草案の確定  合意議事録への署名  難航する繊維問題  軍部の説得 終 章 密約が交わされる構造と深層 密約の特徴  密約の残した影響  密約が明らかにした課題   密約の教訓  日米密約の根源 あとがき / 密約資料 / 参考資料 日米密約史 関連年表

裁判官が見た人間の本性

裁判官が見た人間の本性

瀬木比呂志

筑摩書房/2026-01-08

990円

裁判官は、法廷で、人間の「必死の姿、裸にされた姿」と対峙する。訴訟という泥まみれの戦場においては、人間性の深淵を覗かざるをえない場合があり、特に、その隠された側面、表立っては語られにくい側面にふれることは多い。法壇から、また時にはいわば神の視点から、紛争や当事者を、さらには自分自身を見据える仕事を33年間務めた著者が、古今東西の書物・作品をも渉猟しつつ、人間の本性とそれを取り巻く世界の種々相を、縦横無尽に、かつ生々しく活写する。

検証 安保法制10年目の真相 「仙台高裁判決」の読み方

検証 安保法制10年目の真相 「仙台高裁判決」の読み方

長谷部恭男/棚橋桂介/豊秀一

朝日新聞出版/2025-07-11

990円

国会前デモなど大論争を巻き起こした安保法制の成立から10年。 原告約7700人、約1700人の弁護団による安保法制違憲訴訟は、全国22の地裁や支部で25件起こされた。 結果は“全敗”だが、唯一の憲法判断に踏み込んだ仙台高裁判決には重要な論理が隠されている。 それをどう組み立てれば、集団的自衛権の行使が実は不可能だと言えるのか。古来、用いられた「書く技法」によって記された、深層の論理は、いかに読まれるべきか。判決という「戦略的文書」を遺して急逝した仙台高裁裁判長の真意とは何か。 2023年、東京高裁と仙台高裁で二度証言した長谷部教授と、それらの尋問を担当した棚橋弁護士、そして司法分野・憲法問題の取材を重ねてきた朝日新聞の豊編集委員が読み解く。

戦争犯罪と闘う 国際刑事裁判所は屈しない

戦争犯罪と闘う 国際刑事裁判所は屈しない

赤根智子

文藝春秋/2025-06-20

1000円

二つの戦争、そして戦後国際秩序の行方は ロシアによるウクライナ侵攻とイスラエルによるパレスチナへの非人道的な攻撃。目まぐるしく国際情勢が変化するなか、この二つの戦争に向き合い、プーチンとネタニヤフに逮捕状を出した国際刑事裁判所(ICC)。日本人として初めてそのトップに就任した著者は、ほどなくしてプーチンから逆指名手配を受けることにもなった。さらにはトランプ大統領の大統領令による経済制裁の脅威にさらされるなど、世界規模の戦争犯罪に向き合ってきた国際刑事裁判所はいま、存続の危機にある。 第二次世界大戦後にホロコーストに向き合ったニュルンベルク裁判、日本の戦争責任を裁いた東京裁判。二つの軍事法廷裁判にルーツをもち、国際平和秩序を守ろうと奮闘してきた国際刑事裁判所とはいかなる機関か。二つの戦争という異例の事態にどう向き合ったのか。「世界の警察」アメリカが過去のものになりつつある戦後国際秩序の行方とはーー。 「世界で起きていることが日本では起きないとは限らない」。「力による支配」がむき出しになりつつある今こそ「法の支配」による安全保障が必要だ。 「ウクライナ戦争の勃発で完全に覚醒した」と語る赤根さんが、その奮闘を通じて未来への責任を語りかける。 ※本書電子書籍版は刊行後の国際情勢の変化を鑑み、2025年10月に記述の一部を更新しました。

裁判官の正体 最高裁の圧力、人事、報酬、言えない本音

裁判官の正体 最高裁の圧力、人事、報酬、言えない本音

井上薫

中央公論新社/2025-03-24

990円

司法修習生時代から最高裁の「洗礼」を受けます。 「上」にそれとなく判決の方向性を指示されます。 最高裁に逆らい、見せしめに飛ばされた裁判官もいます。 そのうえ、裁判官が俗物だから、冤罪はなくならないのです。 本書は元判事の著者が「裁判官の独立」がいかに脅かされやすいのか、そして、裁判官がいかに俗物であるかを明らかにします。 袴田事件のようなとんでもない冤罪事件が起きるのはなぜなのか。 その淵源を直視します。

現代日本人の法意識

現代日本人の法意識

瀬木比呂志

講談社/2024-11-20

1045円

日本を震撼させた衝撃の名著『絶望の裁判所』から10年 元エリート判事にして法学の権威が、日本人の法意識にひそむ「闇」を暴く! 本書は、書名から明らかなとおり、日本人に根付いている「日本人特有の法意識」をテーマとする。私は、裁判官として三十三年間に約一万件の民事訴訟事件を手がけるとともに、研究・執筆をも行い、さらに、純粋な学者に転身してからの約十三年間で、以上の経験、研究等に基づいた考察を深めてきた。この書物では、そうした経験をもつ者としての、理論と実務を踏まえた視点から、過去に行われてきた研究をも一つの参考にしつつ、「現代日本人の法意識」について、独自の、かつ多面的・重層的な分析を行ってみたいと考える。 法学者・元裁判官である私が、法律のプロフェッショナルですら満足に答えられないような曖昧模糊とした「法意識」に焦点を合わせた一般向けの書物を執筆したのは、日本固有の法意識、日本人の法意識こそ、私たち日本人を悩ませる種々の法的な問題を引き起こす元凶の一つにほかならないと考えるからだ。 そればかりではない。意識されないまま日本人の心理にべったりと張り付いた日本的法意識は、日本の政治・経済等各種のシステムを長期にわたってむしばんでいる停滞と膠着にも、深く関与している可能性がある。その意味では、本書は、「法意識」という側面から、日本社会の問題、ことに「その前近代的な部分やムラ社会的な部分がはらむ問題」を照らし出す試みでもある。 この書物で、私は、日本人の法意識について、それを論じることの意味とその歴史から始まり、共同親権や同性婚等の問題を含めての婚姻や離婚に関する法意識、死刑や冤罪の問題を含めての犯罪や刑罰に関する法意識、権利や契約に関する法意識、司法・裁判・裁判官に関する法意識、制度と政治に関する法意識、以上の基盤にある精神的風土といった広範で包括的な観点から、分析や考察を行う。 それは、私たち日本人の無意識下にある「法意識」に光を当てることによって、普段は意識することのない、日本と日本人に関する種々の根深い問題の存在、またその解決の端緒が見えてくると考えるからである。また、そのような探究から導き出される解答は、停滞と混迷が長く続いているにもかかわらずその打開策が見出せないでもがき苦しんでいる現代日本社会についての、一つの処方箋ともなりうると考えるからである。

文学が裁く戦争

文学が裁く戦争

金 ヨンロン

岩波書店/2023-11-21

1056円

文学は戦争を抑止するために何ができるのか。連合国による戦争裁判が終結した後も、日本文学は、法が裁けなかった罪を問い直し、戦争の暴力に向き合い続けてきた。一九四〇年代後半から現在まで、時代の要請のもとに生み出されてきた、戦争裁判をテーマとした主要な作品と作家を取り上げて、新たな文学史を描くことに挑む。

幸福な離婚

幸福な離婚

鮎川潤

中央公論新社/2023-07-07

990円

現在の日本では、結婚した夫婦の約三組に一組が離婚する。結婚と離婚は切り離せない時代となった。著者は、これまで一〇年以上にわたり、家庭裁判所の家事調停委員として、離婚を中心に二〇〇件以上の家事事件を担当。その最前線の経験と、二九の具体的なケースから、幸福な離婚に向けての可能性を探る。また、世代別、テーマ別に、必要な知識と解決への道筋を示す。子どもを含むすべての当事者にとっての、「幸せ」のための本。

平気で冤罪をつくる人たち

平気で冤罪をつくる人たち

井上薫

PHP研究所/2021-03-16

770円

菅家利和さんの無実が確実になった足利事件。男性にとって決して他人事ではない痴漢冤罪。これらの悲劇はなぜ起こるのか。「起訴された刑事事件の有罪率ーー九九%」という驚くべき数字は、本当に妥当なものなのだろうか。実は日本の裁判所には、誤判を必然的に生んでしまうある心理傾向が存在する、と著者は指摘する。元裁判官だからこそ告発しうる冤罪の根源から、日本の司法の「建前」と「現実」の甚だしい乖離が見えてくる。冤罪は、誰もが巻き込まれる可能性がある人災なのだ。また本書は足利事件の判決を改めて検証する。マスコミは誤判の原因について、DNA鑑定の技術的進歩の結果、昔の鑑定の誤りが判明したと報道している。ならば、その鑑定に基づく判決を行わざるを得なかった当時の裁判官に非はないと考える方もいよう。しかし本書は、当時の判決は当時の水準からしても間違いであったことを、論理的に断定する。 【PHP研究所】

戦後補償裁判 民間人たちの終わらない「戦争」

戦後補償裁判 民間人たちの終わらない「戦争」

栗原俊雄

NHK出版/2020-10-12

770円

戦後七〇年を過ぎても終わることのない「悲劇」がある。多数の証言から現代史の死角に迫る! 東京・大阪・名古屋大空襲、シベリア抑留、戦没者遺骨……。望まざる戦争の被害者たちは、差別や偏見に耐えながら戦後を生き、やがて補償を求めて国を相手に裁判を起こした。はたして彼・彼女らは何と対峙し、どのように闘ってきたのか。戦後「未」補償の問題を長年取材してきた実力派ジャーナリストが、多数の証言から戦後史の死角に鋭く迫った渾身作!

民事裁判入門 裁判官は何を見ているのか

民事裁判入門 裁判官は何を見ているのか

瀬木比呂志

講談社/2019-07-17

1155円

この一冊で裁判の奥義と核心がわかる!学生、ビジネスパースン、実務家、訴訟当事者・関係者必携の一冊! 多くの日本人にとって、訴訟は「何だかよくわからない、あまり関係したくないもの」である。しかし、インターネットの書き込み一つで民事訴訟を提起されたり、企業でも海外取引を行えば渉外紛争に巻き込まれたりするのが現代社会である。あなたが民事訴訟に関わるとする。弁護士がその時々で何をやっているのか、当事者の供述や証人の証言を聞くときに、あなたの発言はどのような意味を持っているのか。提示された和解案にしたがうべきなのか。訴訟の流れ、各場面で何が行われているかといった知識が不足しているために、思ったような結果を得られず、後になって不満を抱く人は少なくない。本書は、元裁判官である著者が、33年におよぶ裁判官経験がなければ得られなかったリアルな司法の実態を踏まえ、訴えの提起から判決まで裁判はどのように進んでゆくのか、裁判官、弁護士が行っていることについての理解を助けようとする画期的な入門書である。信頼できる弁護士の選び方とは? 裁判官はどのように争点を整理しているのか?効果的な主張のポイントとは? 反対尋問のコツは? 新しい判例はどのように作られるか? 和解の弊害は?高裁、最高裁は機能しているか?……裁判の基礎知識から訴訟の高等戦術まで、元裁判官の城山三郎賞受賞作家が民事訴訟のノウハウを伝授する。衝撃の話題作『絶望の裁判所』『ニッポンの裁判』につづく強力第3弾!

太平洋戦争の新常識

太平洋戦争の新常識

PHP研究所/2019-07-13

850円

あの戦争はいったい何だったのかーー。昭和、平成を経て、令和を迎えた日本。時代の節目とともに歴史に関する記憶が薄れてしまい、先の戦争について「日本が愚かな戦いを行なった」という認識しか残らないとすれば、大きな不幸である。三国同盟、日米開戦、ミッドウェー海戦、キスカ島撤退、終戦の聖断、占守島の戦い、東京裁判……。新時代のいまこそ思い込みや通説の誤りを排して歴史を振り返り、「太平洋戦争の新常識」を探るべきではないか。豪華執筆者による選び抜かれた論考を掲載。日本の近現代史に新たな視座を提供する。 【目次より】●第一章 日米両国は五十年間、戦端を開かなかったーー中西輝政 ●第二章 情報を精査したうえで、開戦は決定されたーー牧野邦昭 ●第三章 三国同盟は「ある時点」まで日米交渉を有利に導いたーー井上寿一 ●第四章 日中戦争が日米戦争の原因ではなかったーー渡辺惣樹 ●第五章 戦艦大和は「時代遅れ」でも「無用の長物」でもないーー戸高一成 ●第六章 ここで戦艦大和を投入すれば戦局は違ったーー平間洋一 ●第七章 零戦の性能は「設計の妙」がもたらしたーー戸高一成 ●第八章 ミッドウェー海戦時、日本の戦力は優位にあったのかーー森史朗 ●第九章 「キスカ島撤退の奇跡」を導いたものは何かーー早坂隆 ●第十章 「ヤルタ密約」をつかんだ日本の軍人がいたーー岡部伸 ●第十一章 「終戦後」に始まった占守島と樺太の戦いとは何だったのかーー早坂隆 ●第十二章 「終戦の聖断」が八月十四日に下された実相ーー古川隆久 ●第十三章 東京裁判で重光葵がA級戦犯にされた理由ーー中西輝政 ●第十四章 国を想い、凛として散ったBC級戦犯たちの戦いーー福冨健一 ●第十五章 フランス代表判事は東京裁判で「反対」判決を出したーー大岡優一郎

毛沢東の対日戦犯裁判 中国共産党の思惑と1526名の日本人

毛沢東の対日戦犯裁判 中国共産党の思惑と1526名の日本人

大澤武司

中央公論新社/2019-07-12

946円

1950年代、満洲国や日中戦争などに関与した日本人1526名が、建国直後の中国で戦争犯罪人とされた。戦犯管理所では5年間に3段階の思想改造が行われた結果、裁判での死刑はなく、東京裁判やBC級戦犯裁判と比べ、極めて寛大な判決が下される。その背後には何があったのか。新たに公開された史料から、戦犯らの犯罪行為、思想改造、日本人への怨嗟が渦巻く中、毛沢東や周恩来ら指導者が抱いた思想と戦略を明らかにする。

東京裁判「神話」の解体

東京裁判「神話」の解体

デイヴィッド・コーエン/戸谷 由麻

筑摩書房/2018-11-05

968円

東京裁判は「勝者の裁き」であり、インド代表パル判事とオランダ代表レーリンク判事の反対意見は、その欺瞞を暴き出すものだとの論が日本の国内論議で長くみられた。だが、パルやレーリンク意見には重大な誤謬と恣意性があり、東京裁判の功績と問題点の歴史的・法理学的理解を大きく歪めている。東京裁判研究者の戸谷と国際法の大家コーエンが、従来見過ごされてきたウェブ裁判長による判決書草稿を読み解き、東京裁判の過程を再検証する。判決から七〇周年を迎えた今、知られざる真相を解明する。

医療事故に「遭わない」「負けない」「諦めない」

医療事故に「遭わない」「負けない」「諦めない」

石黒麻利子

扶桑社/2017-12-24

902円

医学博士でもある専門弁護士が医療事故の内幕を全部書いたーー ◎危ない病院、医師はすぐに見抜ける◎医師は専門外のことはほとんど知らない◎医師がカルテの改ざんや隠匿を行うことも◎裁判をけしかけるのは病院側の弁護士◎看護師がトラブルの原因になることも多い◎損害賠償額は示談でも裁判でも変わらない◎医療裁判の勝訴率は2割以下 医学博士を持つ稀有な弁護士として、一貫として医療事件に携わる石黒麻利子弁護士の初著作。患者側の思いはもちろん、医療者側の事情にも精通しており、著者にしか書けない医療事故の舞台裏が詳細に綴られている。超高齢化社会、そして多死社会を迎えるなか、病院とのつき合い方は大きなテーマだ。本書ではQ&Aも交えながら、一般の人でも理解できるよう、医療紛争の準備の進め方、そして医療裁判の戦い方についても詳しく解説されている。何より注目されるのは、現場の弁護士だからこそ書ける医療事故の生々しい舞台裏だ。たとえば医療裁判は患者やその家族が起こしているというイメージが強いが、実際は病院側の弁護士だ。たとえ病院が示談交渉をしようとしても、彼らは着手金が入る裁判に持ち込みたがる。その他、近年増加する美容整形でのトラブルや、賠償金の算出方法についても言及。平易な言葉で解説されており、一家に一冊、保管したい本だ。

東電原発裁判

東電原発裁判

添田孝史

岩波書店/2017-11-01

858円

二〇一七年春、司法が大きな一歩を踏み出した。福島原発事故における東京電力の刑事責任を問う初公判が開かれたのである。津波の予見は不可能とする被告の主張は真実なのか。各地で継続中の賠償訴訟とともに、裁判を通じて明らかにされたデータと証拠から、事故の原因をあらためて検証する。

裁判の非情と人情

裁判の非情と人情

原田國男

岩波書店/2017-02-01

836円

裁かれるのも「人」なら、裁くのも「人」のはず。しかし、私たちにとって裁判と裁判官は、いまだ遠い存在だ。有罪率99%といわれる日本の刑事裁判で、二〇件以上の無罪判決を言い渡した元東京高裁判事が、思わず笑いを誘う法廷での一コマから、裁判員制度、冤罪、死刑にいたるまで、その知られざる仕事と胸のうちを綴る。

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